抑えきれぬ衝動。

新橋の飲み屋で飲んでいたのですが。

ガチャーン!

通路を挟んで隣の席に泥酔のおっさんが突っ込んでいったらしく、空席だった椅子と机がけたたましくひっくりかえり、机の上に置いてあったお皿もコナゴナ。醤油瓶は隣のテーブルまで飛んでいき、女性のコートヘ激しくダイブ。
店内は一瞬の静寂―そしてザワつきが店中を支配。コートを汚された女性はそのお連れ様が弁償を求めるやピリピリした空気になり、ろれつのまわらぬ原因者が詫びとも喚きともつかぬ声を上げ、まわりがなだめに入るというなんともガチャガチャした空気に。

そんな席の会話も止まって静まり返った空気の中…ひとり必死に笑いをこらえるもりかわ。

笑っちゃいけない空気なことぐらい理解してる大人のおじさんですけれども。ええ。
しかしそれにしたって、酔っぱらって大声上げてわめいてたおっさんが、席を立ったとたんよろよろと空いてる席へ頭から突っ込み、什器という什器を転倒させて、あまつさえ他人様のお洋服に醤油ぶちまけて怒鳴りあいの喧嘩になるなんざ、コントそのもの。
新橋の山陰居酒屋があっという間に爆笑レッドシアターのスタジオに早変わりですよ。大声で笑いたくなる衝動を抑えきれず笑いを必死でかみ殺すことしばし。

あ、そーいうところが空気読めない感じなんですかね。あー。サーセン